2023/01/26 18:29

1種類の石だけで構成した~manulo 만으로~シリーズから、
グリーンオニキスのブレスレットを制作しました。



とろみのある青みがかったグリーンが素敵なグリーンオニキスは、
グリーンカルセドニー、緑瑪瑙(メノウ)とも呼ばれています。
ともすると、ちょっとぼったりした印象になることもありますので、
形状やカット、メタルパーツを使って変化を加えることで、
表情が豊かになったように思います。
この乳白や半透明の良さが楽しめる、つるんとした丸玉が引き立つようになったことで、
グリーンオニキスの可愛らしいくも美しい魅力をお伝え出来たのではないかと思います。

詳しくは作品ページもございます。
よろしければどうぞご覧下さいませ。↑<(_ _)>

と、ここからは、
タイトルにも書きましたが、

~グリーンオニキス、グリーンカルセドニー、緑瑪瑙(メノウ)の違い~

検索すると、柄のない半透明の緑色 がでてきますし、
どれも同じものを指している、と言っていいようです。

ですが、鉱物の定義としては少々違ってきますので、
そのあたりを少し書きたいと思います。
長くなってしまいましたが、
何かのお役に立てたら幸いです。

まずは、鉱物名、和名と特徴を。
 オニキスOnyx=黒瑪瑙・・・黒一色で縞なし
 カルセドニーChalcedony=玉髄・・・半透明で縞なし
 瑪瑙(メノウ)=アゲートAgateのこと・・・縞がある

どれも鉱物としては「玉髄類(ぎょくずいるい)」と呼ばれるクォーツ系のグループに属します。

玉髄=カルセドニーのことで、非常に細かい結晶(潜晶質クォーツ)が塊状に形成した半透明のクォーツ

ですので、オニキス、瑪瑙(アゲート)は、
鉱物の分類としては、カルセドニーの中に含まれる、と考えるとまずはわかりやすいかと思います。

そして、それぞれの石の意味合いは、このカルセドニーの持つ意味合い「和合・集合」がベースになっています。
繋がりやまとまりなどの言葉でよく表現されているようです。
これはこの鉱物の形成が「細かい結晶が密になり集まっている」からそう言われているようです。
(と初めて知った時の感動ったら♪ちゃんと紐づけされているんですね!)

また、この鉱物が「細かい結晶の塊」であることは、
硬度がありながら染色や加工がしやすいという特徴を持っていると言えます。
ちなみに、フリントという玉髄グループの石は、その昔、石器や火打石として使われていました。
「フリントストーン」というアニメがありましたね。それかーー
時代劇のお出かけシーンで、カチャカチャ鳴らしてるのも、これってことかな?
ちょっと、親しみがわきますね(^-^) 


あれ、ちょっと待って!
関係ないことまで言っちゃって
華麗にスルーされましたが、
オニキスの和名は、黒瑪瑙とありましたよね?
で、瑪瑙の特徴は、縞がある と断言されてますよね?

なのに、オニキスの特徴は、黒一色で縞なし、だなんて。

どういうこと?

と突っ込んでくださった方、ちゃんと読んでくださってありがとうございます~(≧▽≦)

そうなんです、こういうところがややこしいのです。
鉱物名と和名、流通名称が違っているから、わかりにくくなっているようです。
古くから人気があり流通している石だからこそ、とも言えるかも知れません。

簡単に説明しますと、
オニキスは、昔は黒地に白の縞のあるものをそう呼んでいましたが、
そして、今は黒一色のものをオニキスと呼んでおり、和名はその名残です。
逆に縞のあるものは「ストライプオニキス」と呼ばれています。

この「オニキス」というメジャーな響きに寄せて、なのか
他色の無地のカルセドニーにも「○○オニキス」と名づけ流通しています。
その中でも緑色のカルセドニーは、
加熱処理や着色したものをグリーンオニキス、
天然色でニッケル由来のアップルグリーン色のものをクリソプレーズ、
それ以外をグリーンカルセドニー、
と呼び分けているようです。

緑瑪瑙(メノウ)も同じような理由のようです。
瑪瑙、アゲートは、縞のあるもの、ですが、
「緑メノウ」は縞のない半透明の緑色の石を指しています。
この発色は、着色や薬液に浸した後に加熱処理されてできるもので、昔から人気のある石です。
なじみのある名前をとって名づけたとも思われますし、
流通事情としては、天然色と着色を間違えないよう「緑メノウ」とした、
そんな背景もあるようです。


以上、最後まで読んでくださってありがとうございました。
全国的な寒波で大変な所も多いかと思います。
お足元お気を付けなさいますよう

ごきげんよう°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°